出張の日、駅弁を買う

 昨日は、名古屋への日帰り出張に行ってきた。コロナの影響で出張がなくなり、ほぼすべての講座がオンラインになっていたが、昨年後半から対面クラスが一気に増えてきた。さすがに3年のブランクがあるとまだリズムを掴めずにいるが、お客様と直接お目にかかれることや、遠方のスタッフに会う時間が、とても楽しく充実している。

 緊張もあって落ち着かないので、出張の日はできるだけ早めに現地に入るようにしている。時間があえばスタッフと待ち合わせてモーニングを食べるが、本音を言えば、ひとりでタスク整理や読書をして、気持ちを落ち着けたい。夜遅い仕事なので、ゆっくりできるのは朝早く起きた日だけなのだ。出張の日は、いつにもまして早く起きなければいけないのがつらいが、普段と違う場所がさらに集中を助けてくれるので、ますます貴重な時間だと思う。

 そういうわけで、昨日も早めに現地に入るため、始発の新幹線に間に合うように新神戸駅に向かった。いつも朝は食べずに水かフルーツジュースを買って乗り込むが、今回は前日の夕食が軽めだったのでいつになく空腹を感じ、駅弁を買うことにした。神戸ではお馴染みに淡路屋が6時開店なので、なんとか始発に間に合ってくれる。お店の前に到着すると、すでに数名が並んでいた。やはりその人気はゆらぎない。最後尾に並びながら、首を伸ばしてショーケースを凝視する。それでもさんざん迷って、結局定番の、おにぎりと鮭が美味しい「日本の朝食弁当」を買った。

駅弁図鑑 西日本より

「日本の朝食弁当」のご紹介 | 駅弁図鑑 西日本編

 「日本の朝食弁当」のコンセプトは、時間がなくてもすぐ食べられる軽くてシンプルな朝食だ。おかずは小さな焼き鮭のほかに、鶏もも肉を薄味に煮たもの、だし巻き玉子、薄いかまぼこと、薄味のひじき煮がそれぞれ少量ずつ入っており、ウメとごま塩のシンプルなおにぎり2個、袋入り味付け海苔が別添えなのが嬉しい。この日は車内で食べずに出張先に持ち込んだ。

 名古屋について食べるとき、パッケージを見て「どちらのお弁当ですか?」とたずねられ「淡路屋です。駅弁です」と答えた。神戸出身のスタッフが「あ!淡路屋。いいですね」とすぐ飛びついてくれたが、東海地方の方はご存じないご様子で、淡路屋は神戸を中心に阪神圏のお店なのだと今さらながらに気が付いた。


 日本最古の駅弁は、栃木県宇都宮説、大阪説、神戸説、上野に敦賀と諸説あり、はっきりしないが、いわゆる弁当箱タイプは姫路のまねき食品が最初ともいわれている。淡路屋のサイトでは、駅弁は明治十年に神戸駅で生まれ、淡路屋は明治三十六年に駅弁屋を創業したとある。まねき食品のサイトでは、創業は明治21年、いわゆる折箱に入った駅弁は、明治22年に姫路駅構内で販売開始、日本で最初と記されている。


参照 
駅弁 - Wikipedia

淡路屋の歴史|淡路屋

代表メッセージ / 経営理念 / 会社概要 / 沿革 | まねき食品株式会社


 私は播州でも西播磨出身なので、姫路駅ですする「駅そば」はもはやソウルフードとなっているし、駅弁はもっぱらまねき食品だったが、神戸に住んでからはすっかり淡路屋の虜になった。

えきそば まねき食品

えきそば | まねき食品株式会社

 
 たこつぼに入ったたこ飯のお弁当に、牛肉、穴子、鯛飯に中華と、神戸名物の美味しさが並ぶ贅沢なお弁当は見るだけで心が躍る。今でこそ乗り慣れてしまった新幹線だが、旅行はもちろん、疲労を伴いながらもお客様との時間を楽しみにして出掛ける出張ならなおさらに、いつでもどこでも調達できるコンビニ飯ではなく、その土地を楽しめる駅弁を食べたい。少々お値段が高くても、いやむしろそのお値段だからこそ、旅をより非日常に特別な物にしてくれるのだろう。

ひっぱりだこ飯 淡路屋

「ひっぱりだこ飯」のご紹介 | 駅弁図鑑 西日本編


 貧乏暇なしで、なかなか旅にいけないけれど、それよりももっと大切な、行かせてもらえる場所があって、迎えてくれる方たちがいることを、忘れずにいたい。


参照引用
淡路屋 

www.awajiya.co.jp
まねき食品

www.maneki-co.com

駅弁図鑑 西日本編

ekiben.gr.jp